ニュース

瀧准教授が化学工学会80年会で口頭発表

化学工学会80年会で瀧准教授が口頭発表を行いました.

蜂谷崇, 瀧健太郎, 伊藤浩志, 古川英光, 自由曲面への造形が可能な3Dプリンター(3DAPAS)の開発, 化学工学会 第80年会, 東京, F308, March 21 (2015).

化学工学会は会員増強と会員維持のためにいろいろな試みを始めています.

高分子学会の様々な努力からすればいまさら感は否めませんが,

今後も改革を継続して,会員のための学会を運営してほしいと思います.

日産自動車の方が,燃料電池自動車の技術改善余地として

・セルピッチ 代表長さ10-100μmの流路形状

・配流設計技術 水素と空気をセル内に均一流す

・高速生産技術 Roll-to-Roll生産 10 m2/min@10億円,1スタック/分

材料代だけなら500円/kW

いかにして研究開発投資を回収するか.

年間2万台売れないと10年で投資額は回収できない.

 

ニュース

foams 2015の開催のお知らせ

私の師匠である京都大学の大嶋正裕先生が

Society of Plastics EngineersのThermoplastics and Foams Divisionの企画で

Foams 2015という発泡関連の国際会議を京都で9月10,11日に開催されます.

私も気泡合一に関する新しいモデルで発表予定です.

発泡関係者のみなさま,ぜひとも発表をお願いします.

詳しくは下記URLまでお越しください.

http://www.cheme.kyoto-u.ac.jp/foams15/

Important Dates

  • April 30, 2015: Abstract Submission
  • May 30, 2015: Acceptance Notification
  • June 30, 2015: First version of the paper Submission
  • July 30, 2015: Final version of the paper Submission
ニュース, 講演予定

4月23日に瀧准教授がパシフィコ横浜にて講演します。

講演題目

UV硬化樹脂の硬化過程の解析と応用(ナノインプリント、3Dプリンター、多孔化)

講演概要

□日 時 : 2015 年4 月23 日(木) 15:10-16:05 (50 分間+質問5 分間)
□場 所 : パシフィコ横浜 アネックスホール
□コース名 : UI-4 紫外線技術の応用(1)プロセス応用

展示会URL

http://www.optronics.co.jp/opie/seminar.php

講演内容

紫外線の照射によりわずか1秒程度で光沢のある固い樹脂膜を形成することができるUV硬化樹脂は、エレクトロニクス、自動車、建材などさまざまな産業に使われている。一方でUV硬化樹脂の硬化過程ではモノマー同士が複雑に組み合わされた三次元網目構造を形成しているため解析が難しく、これまで本格的な研究はなされてこなかった。UV硬化樹脂の応用範囲が今後より高度化していく中で、硬化物や硬化過程の解析の重要性は今後益々増加していくと考えられている。
本講演ではUV硬化樹脂の硬化過程の解析と応用について最新の研究事例を紹介する。
(1)硬化過程の解析と硬化シミュレーション
ラジカル系UV硬化樹脂では空気中の酸素による重合阻害反応が起こり、重合ムラやタックの原因になる。ここではreal time FT-IRを使用した硬化過程のモニタリングと測定結果の解析法、硬化シミュレーションについて説明する。
(2)ナノインプリント樹脂の表面硬度と紫外線の光学系
紫外線の照射方法(具体的には照度分布)により樹脂の表面硬化度が変化することをロールツーロールナノインプリントプロセスでの具体例を紹介する。
(3)モデル3Dプリンターによって造形された樹脂の硬化ムラ
UV硬化樹脂の3Dプリンターを模した系において、酸素阻害反応が硬化物の重合ムラに及ぼす影響を実験とシミュレーションにより解説する。
(4)紫外線硬化樹脂を使用した新しい多孔化の方法
UV硬化樹脂を使用した独自の多孔フィルムの作成プロセスについて、トピックスを紹介する。

 

ニュース, 博士ってどんな仕事?

高分子の構造と物性(講談社)

高分子の構造と物性という本が、講談社から出ています。

松下先生、佐藤先生、金谷先生、伊藤耕三先生、渡辺先生、田中先生、下村先生、井上先生という日本の宝のような人たちが溶液論から固体物性まで熱く語っています。教科書から熱さがこみあげてくる本てなかなか出会えないものですよね。

緩和時間が長いというのは、じっくりやる日本人の気質には合っていますね。

本文の内容については、また、後日感想を述べていければと思いますが、 「おわりに」に面白いエピソードがありましたので紹介します。 当初松下先生に遠藤先生から執筆の依頼があった時に、「式を使うな」という要求があったそうです。いかにも、化け屋らしいです。しかし、幾多の葛藤の末に、執筆者たちは、「この分野の学術を真に記述するためには、基本的な式は避けられない」というみごとな、それもごく当然な結論に至り、開き直り、この大作が出来上がったそうです。構造物性屋の心意気を感じます。構造物性こそが高分子の本流です。

話のレベルが下がるのですが、 学生への研究室紹介というのがあり、 ふと研究ってなんだろうと少し考えました。 以下の図のように、掘り下げる研究と広く浅く(水平展開)する研究があって、 研究室の中で両方行えるといいだろうなと、改めて思ったわけです。 ポイントは、その割合ですね。どうしても水平展開がやりやすいのですが、 深く掘り下げないと、研究領域は広がりませんね。

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