瀧研究室では,学生にプログラミングをスキルとして身に着けてもらうために,レゴのMINDSTORM EV3というロボットを購入しました。5台で20万円。もっと安いRaspiとかAruduinoも考えたけれど,完成度が高いのがレゴでした。
ロボットのプログラミングで学んでもらいたいのは,細かなテクニックではなくて,ゴールにたどり着くのにたくさんの方法が考えられるような問題で,アイディアをたくさんだして,試行錯誤して,ゴールに早くたどり着く力を養ってもらいたいからです。
研究の世界では,アイディアを試したいけど,リソースやお金,時間の制約がたくさんあるのが,現実です。限られた時間で,できることは常に限られています。そのような環境下で,最適な選択ができた人たちが,大きな成果を得られるのが研究の厳しさであり,面白さでもあります。
レゴは,その制約がほとんどない。いわばハイテクの砂場です。自分が思いついたアイディアを,ブロックで組み立てたり,すぐにプログラムしたりして,ロボットを動かせば,試したアイディアがよかったのか悪かったのか,すぐわかる。よかったらさらによくするにはどうすればいいか,考えればいいし。悪かったら原因を追究するために,また,新しいアイディアを考えればいい。
こういう経験を通じて,自分でアイディアを考えて,挑戦するマインドを自分の中に構築してもらいたい。少ない試行回数で,無数の選択肢から,一番良さそうなものを選び取っていき,ゴールに早くかつ正確にたどり着くスキルを養ってほしい。
これからは,AIに使われるか,AIを作るかで,年収が10以上違う時代になるはずだから,AIにできないことを人間は伸ばしていかなくては。
がんばれ,瀧研の学生たちよ!